施策を浸透させるためには
日経新聞の「投資情報」というカテゴリーのページには、企業の決算情報や四半期ごとの業績情報がほぼ毎日載っています。僕がいつも読んでいるのはなぜ業績が上がったのか、なぜ業績が下がったのかという情報、そこだけを見ています。
「訪日客の増加により売上がアップした」「円安の影響で海外事業の業績が向上した」「円安の影響でコスト高を売上で吸収することができなかった」「高付加価値・高単価商品の販売で単価がアップした」などなど、当たり前の話ですが、会社の業績の連動には必ず理由があるわけです。
■理由が言えるのか
「◯◯のため」「◯◯により」などの理由を、上席だけではなく社員全員が言えるのかどうか。この記事が目につき始めてから、自社のことをそう考えるようになりました。理由が言えないのであれば、業績をあげる為の施策を会社全体で遂行できていないということになりますし、逆に理由が言えれば、それだけ会社として掲げた施策が会社全体に浸透して、しっかりと遂行できているということになっているのだと思います。掲げた施策は、業績をアップさせるための仮説として掲げるのであって、簡単な話それが完璧に遂行できれば業績はアップできるのです。完璧に遂行するためには、やはりその施策を会社全体に浸透させていくことこそが第一条件になってきます。
■明確になっているか
施策を浸透させるためには、いかにその施策が明確になっているかだと思います。あれもこれもと掲げたくなるものだと思いますが、あれもこれもとなればなるほど施策がブレてきて明確にはなりません。いかにシンプルにわかりやすく、誰に聞いてもすぐ言えるような明確な施策。自分個人で作る目標もそうだと思います。あまり多すぎると目標がブレてきて、結局この1年自分は何を身につけたのだろうと思うことがよくあります。
■納得できるのか
もう一つ施策を浸透させるために大事なことがあります。その施策が業績をアップするための施策として納得できるかどうかです。言い換えればそれを信じていいのかどうか。雇われている身であれば、言われたことをするのは義務になりますが、それが納得できていないと、義務といえど人間なかなか行動に移すことは難しいと思います。シンプルにわかりやすく施策が出来上がってきたとしても、それが納得できないような施策ならば浸透→行動に移すことはできません。
今自分で書いていて思いましたが
シンプルにわかりやすく大多数の人間が納得いくような施策
を掲げることってすごい難しいですね。簡単に書きましたが。笑。でもこれで自分の会社を見る時の、得意先の会社を見る時の明確な基準が出来ました。