今治タオル
食わず嫌いで今まで彼の本を読むことがなかったが、2015年はとにかく食べてみようということで読んでみた。
「今治タオル 奇跡の復活 起死回生のブランド戦略」
佐藤 可士和
四国タオル工業組合
無駄なものは全て削ぎ落とす
単純に佐藤さんはこれだけ実績を残しているだけあって凄いと思った。ブランドクリエイティブディレクション(簡単に言うとブランドを創造するということ、多分。笑。)だけあって以下3つの思考に全く無駄がない。
本質的価値(=ブランドかなと思っている)を見抜き
価値を伝えるためのプロモーションの戦略をたて実行し
本質的価値の維持につとめる
むしろ本質的価値以外の無駄なものは全て削ぎ落としている。もちろん今まで苦労されて、たどり着いた思考ではあると思うが、今治タオルに関してはプロダクトの背景も含めて、それがばちーんっとはまった。
他人事ではなく自分事
佐藤さんのイメージからは少しだけ遠いかなと思うこんな一文もあった。
クリエイティブディレクションという仕事には、リアリティが不可欠だ。リアリティーのないテーマには、強く共感することができない。寝る間も惜しんでアイデアを考えるほど没頭するためには、クライアントの意向を他人事ではなく"自分事"にしなければならない。ここは僕自身が仕事に取り組む上で常に重要なポイントになる。
ある意味これが本質ではあるのだが、見る人が見たら泥のかぶった精神論にも見える。それが佐藤さん自身が仕事に取り組む上で、常に重要なポイントとしているのだから、僕基準の思っていたギャップとかけ離れていてキュンとなった。
そんな商品世の中に山ほどあるのではないだろうか
今治タオルの成功は佐藤さんの力によるものが大きいと思うが、プロダクトがあってこその今治タオルの成功でもある。四国タオル工業組合さんの頑張りがあって佐藤さんとつながるわけだが、そんなプロダクトは世の中に山ほどあるのではないだろうか。本来ならば表舞台にいるべき影に隠れているプロダクトは探せばたくさんあるのではないだろうか。僕は影を表舞台に立たせる作業が好きだ。バカっぽくいうと売れていないモノを売れるようにするのが好きだ!職種も含めた仕事の話は、この中でできないので説得力はないが、自分流でどのように売れるようにするかを、今後因数分解していきたいと思う。