これ誰が興味あんねん!

情報の垂れ流しと知識だけの蓄積はもういらない。思考リハビリの開始です。 誰が興味あんねん!

比較しないと売れるわけがない

12月に入りました。2015年最後の1カ月です。にしても一年が早い!ベタですが年々1年が早くなっていくような気がします。こういうブログをしているので今年はしっかりと振り返りをしたいと思います。その前に12月に仕事をしていて気付いた点もしっかりと整理をしておきます。

 

■比較すること

いきなりですが、世の中に「比較して販売する」人が少なすぎる気がします。どれだけ頑張って伝えてもこの商品が販売できないとか、どうやったらこの商品が売れるようになるのかとか熱意を持っている人は多いのですが答えは簡単です。他の商品と比較して何が優れていて何が悪いのかを伝えることです。世の中にモノが溢れているこの時代、商品の特徴を一つ一つ消費者が掴むのは簡単なことではありません。それなのにモノは溢れていきますし本当かどうかわからないネット上での情報も溢れていきます。各社それぞれ開発の段階では、他の商品と比べて値段や性能、アフターフォローなど他社との差別化をはかれていると思うのですが、最後の販売のところでそれをうまく伝えきれていません。というか自分のところの商品が売りたすぎて、他の商品のことを伝えない。自分が消費者の時でも、得意先で回っている時でもそう思うことが多いです。

 

■自転車

この冬我が家は自転車を買いました。ふらっと見に行ったわけではなく、お客様レベルとしては1番売りやすい「買いに」来たお客様でした。なぜならば、来年子供を保育園に入れようと思っていることと、自転車があると子供と遊びにいける行動範囲が広がるからです。我ながら買うにあたって明確な理由を持っている本当に1番売りやすいお客様だったと思います。

 

やはり自転車は長く使うものなので、品揃えも豊富で名前も聞いたことのあるチェーン展開している有名な専門店にお伺いしました。その時初めて知ったのですが、保育園にいくために…という動機のあるお客様に関しては、必ず普通の自転車と電動自転車を比較されます。そして電動自転車をめっちゃ勧めてきます!笑。びっくりするほどの単価の差はありませんが、やはり電動自転車の方が高いです。嫁は安いのでいい安いのでいいと思いながら聞いていたそうですが、僕は「さぁ!何と何が違うのか思う存分比較して単価をあげまくってくれ!」と思っていました。笑。が…

 

普通の自転車のことは一切話さず、店が売りたい電動自転車の話ばかりされていました。特に「性能」の話ばかり。もともとの自転車の性能自体がぼんやりとしかわかっていないので、電動自転車単品の性能を説明されても一切わかりません。なんてもったいないことをするんだ!と思っていると、僕の1万倍論理的な嫁は結局安い普通の自転車を買っていきました。。

 

■何を比較すればよかったか

もし自分が自転車屋の店舗指導をする、もしくは自転車屋さんに転職するとなって私たち夫婦を接客するならば、以下項目を比較します。(順不同)

 

・まず自転車を使うと何がいいのか。

・電動自転車を使うと何がいいのか。

・体の楽さ

・子供を二人乗せた時の楽さ

・子供が乗らなくなった後の一人で乗る時の楽さ

・耐久性=どちらが長く使えるか

・普及の割合=値段の割にここまで普及しているんです。

・1台製造するにあたっての手間=だから値段が違う。

・使用しているお客様の声=普通の自転車と電動自転車

・同じ年数使用した時の年間コストの差

・同じ年数使用した時の1日のコストの差

・アフターメンテナンスの差=電動自転車の方が充実していたらよりいい。

 

もっともっとあるかもしれませんが、ここまで比較できれば最後は試乗さえすれば納得+体感で電動自転車の土俵に乗りました。(実際試乗した時は嫁さんも感動していました。)そして電動自転車を選ばれた方いいと思うんですよ!という気持ちをぶつけてこられれば支払いの方法だけ夫婦で相談して電動自転車を購入していたと思います。

納得100点+体感100点+気持ち100点=購入

わかりやすく言うとこんな感じですかね。

 

今回の接客は上記項目の中でも「体の楽さ」しか話してきませんでした。その後は性能の話と試乗でフィニッシュ。

納得10点+体感100点+気持ち10点=未購入

整理して改めて思いますが誰が買うねん!笑。自分の得意先の人を見ていてもこんな人が多いなと思いますので、たまたまこの人が下手なだけではないと思います。2016年は自社商品の比較項目の洗い出しと、ここに重きをおいてわかりやすい比較の方法を店舗指導をしていきたいと思います。