これ誰が興味あんねん!

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基本的で最強の交渉術

僕は人生において「球際」に弱いと思っています。スポーツの話ではないです。人生においての球際です。実生活で電車の席を譲ることは凄く大事なことですが、人生において、仕事において、時には席を譲らずにこれは自分の席なんだと訴えて、それが自分の席なんだと認めてもらう必要があります。それが球際の強さだと自分の中で定義しています。何をもって正解なのかはわかりませんが、その球際の強さに必要なスキルがあります。それは「交渉術」=「駆け引き」です。もしかしたらスポーツの球際なんかもフィジカルだけの問題ではなくて、このような駆け引きが心理的に行われているのかもしれません。今日は自分が身を持って体感した基本的で最強の駆け引きだなと思う2つの手法について書いていきたいと思います。

 

ドアインザフェイス

まさに自分の得意先がよく使用する手法ですが、

「大きい要求」→「叶えたい要求(落としどころ)」→「小さい要求」

この順番で各種駆け引きをしてくる手法です。

相手の方が得意先なので力関係の差はあれど、これは交渉ごとには1番効果があります。特に値段交渉時。

1番初めは目ん玉が飛び出るほどの、価格を要求してきます。

例えばコスト1000円の商品ならば

「500円で仕入れたい」

もちろんふざけるなとなりますね。コスト割れした商品を(数量やその時の置かれた商品の状況にも寄りますが)オッケーと言って出す馬鹿はいません。でも相手は断られるのは想定内でふっかけてきているだけなのです。ここからは落としどころに至るまで細かく仕入れ値を刻んでいき、かつ前にもブログで書いたのですが、なぜ「500円で仕入れないといけないか」という想いや夢を語ってきて精神的にも揺さぶりを入れてきます。駆け引きのうまいヒトはこの時の想いや刻み方を瞬時に反応してやってきます。台本にはないアドリブの言葉がスラスラと出てくるのです。

                 (小刻み)

「500円で仕入れたい」→600円→700円→800円→「1200円」

                (想いを乗せる)

最終的にこの刻みの途中で負けてしまって実際コスト割れで出したことも数知れずですが、相手は落としどころで落ち着けばそれでいいのですから、「大きな要求」で決まれば万々歳。「刻み途中」で決まれば万歳。「落としどころ」で決まれば計画通りと、いう戦略で駆け引きをしてきます。これが基本的で最強の交渉術の一つです。

 

フットインザドア

これの逆パターンもあります。

「小さい要求」→「叶えたい要求(落としどころ)」→「大きい要求」

これはさきほどの大きな要求から入るパターンより、更に一般的な交渉術になります。お試しキャンペーンなんてつくものは全てそうですし、勧誘なんかでもよく使われるのではないでしょうか。これはどちらかというと接客業でよく使われるパターンで、これは誰でもできる交渉術になるのかもしれません。これは簡単ですし、誰でもお願いするときに無意識にやっていると思います。でも小さい要求までは言えても、落としどころに至るまでは上記同様、想いを乗せることが必要になってきます。小さいものを上に上げていく作業は落とすより難易度が高いかもしれません。

 

ドアインザフェイスの難しさなのか?

冒頭で言った僕のような「席を譲る」タイプは、相手に悪いと思って(気が小さいので)初っ端から「1200円」という落としどころで勝負してしまいます。こうなったら1200円から下がることもないし、むしろ1200円からあげられて1500円になる可能性だってあります。でもこうやって書いてて思ったのですが、苦手だとか気が小さいとか相手に悪いとかの問題以前に、その交渉を成功させるための戦略がないだけではないのかと思ってしまいました。思ってしまいましたというか事実です。笑。この心理学的なテクニックが難しいのではなくて自分が交渉を成功させる為の戦略を描けていれば必ず使わざるを得ない手法になってくるはずです。先ほどのブログではありませんが何事も計画が大事であるということを痛感させられます。